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超硬合金の製造方法について

コバルトという金属と、タングステンカーバイドという二つの金属が超硬合金の材料となっています。

これらの物質をどうやって加工するかという事が問題になってきますが、単純に考えると溶かしてドロドロの状態にして混ぜればいいじゃないか、と思うかもしれません。しかし、超硬合金の場合にはその方法では製造する事はできません。

タングステンカーバイドの融点は2900度と非常に高くなっています。これでは溶かすのは難しいでしょう。

そこで、細かく砕いて粉にします。そして、焼き固める事でこの高機能な金属が完成します。

完成するまでにいろんな工程があり、製造に関してはかなり手間がかかっています。

超硬に使われている希少金属

希少金属について知識がありますか?

希少金属というのは、あまり流通していない貴重な金属の事を言います。超硬に使われているタングステンやコバルトなどと呼ばれる金属もこの希少金属に数えられます。

超硬というのは、工具に加工して使われる事が多く、摩耗により使えなくなってしまう事もあります。そうなると、新しい物を取りつける事になります。古くなった物は処分するという方法が考えられますが、希少金属ですのでもったいないですね。

そこで、使えなくなってしまった工具などを回収して、更に再利用している会社もあるみたいです。超硬だけでなく資源というのは限りがありますので、なるべく大事にしたいですね。

ボールペンに使用される超硬

生活の中でかなり使用頻度が高いボールペンは、皆さんにとっても馴染みのある物でしょう。

ボールペンは大部分がプラスチックでできていますが、先端のボールの部分に関しては、超硬と呼ばれる素材が使用されています。超硬ボールと呼ばれる物が中に入っています。

文字を書く時などにはボールが回転する事で、インクが紙の上にきれいに乗る様になっています。にじんだりする様な事があってはいけません。インクが出過ぎても、出なくても困ります。ほどよいバランスが考えられています。

当たり前の様に使っているボールペンですが、素晴らしい技術が盛り込まれています。
ペン先の太さによっていくつもの種類があります。

工具に超硬

今では工業製品を作る時の道具などに部分的に使用されている事が多い超硬ですが、この物質が誕生したのは今から100年近く前の事になります。

当時は第一次世界大戦の真っただ中で、軍用機や軍艦または銃などありとあらゆる部分に硬い工具を必要としていました。今では海外から輸入すると簡単に入手する事ができますが、当時は戦時中だったため、自由に海外から輸入する事ができない状況にありました。

そこで、超硬が開発されました。当時は戦争に必要な武器などを製造する事が目的で使用されていました。しかし、戦争が終わった後もその高い利便性などから、私達の身近な物など、あらゆる所で使われています。

パリ万博に出された超硬

パリ万博と言えば、1925年にフランスの首都であるパリで開かれた万国博覧会の事を言います。

このパリ万博においては、あらゆる画期的な装飾品や芸術品の数々が出品されました。この時からアールデコという言葉が使われる様になり、独特の素晴らしい作品の数々が会場には並べられました。

その中には、超硬を使用した切削工具も出品されました。

その当時、まだ開発されてから間もない超硬を使用した切削工具は、パリの人達を驚かせました。

超硬が開発されたのは、フランスではなくその隣のドイツです。そして、現在においても、その用途は実に幅が広く、工業用品に加工されるなど私達の生活を支えています。

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